慣行農法と自然農法
私が農園を開業したのは6年前に兼業農家の父が他界し、その半年後に母が脳出血で倒れ左半身麻痺となり寝たきりとなったことがきっかけです。
父が残してくれた水田を活用してにんにくの栽培を始めるため、兵庫県西宮市に家族を残して、実家のある奈良県大和郡山市に単身で帰ることにしました。
奈良だけでなく日本全国の多くの農家さんたちが取り組む農業は、慣行農法といわれるものです。
慣行農法は化学肥料と農薬の使用を前提とした栽培方法です。
化学肥料や農薬に頼らない自然農法は収穫量が少なく、供給が安定しません。 それに対し慣行農法は、化学肥料と農薬を使うことで手間暇をかけずに比較的短期間で、しかも安定的に生産することが可能です。
もちろんJA(全農:農業協同組合)は慣行農法を推奨し、農家に販売する農薬や化学肥料も彼らの貴重な収入源となります。
化学肥料におんぶにだっこの野菜は病気に弱いので、殺菌剤を散布することになります。多くの農家さんにとって「慣行農法」が常識で、手間暇がかかり、収益性も低い「有機(オーガニック)栽培」や「無農薬栽培」は非常識でしかありません。
農業の知識が一切ない当時の私は「子どもたちが安心して食べられる安全な野菜」だけを考え「有機(オーガニック)栽培」に取り組むため「やまと大蒜オーガニックファーム」と名付けました。
農業をはじめて6年がたちましたが、このたび農園の名称を「やまと大蒜オーガニックファーム」から「やまと大蒜ナチュラルファーム」へと変更します。
理由はとても簡単で「有機(オーガニック)栽培」は、一般的に「無農薬栽培」の一形態ですが、厳密には「無農薬」というわけではなく、特定の病害や害虫に対処するため国が認可した農薬が使用されることがあり、私たちが考える野菜づくりとは違うと感じたからです。
私たちの農園が目指すのは、太陽と水、そして野菜に害を及ぼすといわれる虫や雑草たちのチカラもおかりして農作物を栽培する「自然栽培」です。できるかぎりあるがままの自然に近いカタチで、「昔の人たちが作っていた本当の野菜」をつくる「循環型自然農法」です。
戦後の高度経済成長期に深く傷付けてしまった地球環境をほんの少しでも良くして・・・
「子どもや孫たちの世代に残さなあかんなぁ」
・・・と、考える年になったということですね(*’ω’*)
これからも
「やまと大蒜オーガニックファーム」あらため
「やまと大蒜ナチュラルファーム」を
よろしくお願いいたします。